46: ◆GorJQ6qPNeO8[saga]
2013/04/27(土) 01:31:30.29 ID:w6C+9a2YO
〜〜〜
「きっと、明確な印がなかったから。咲が私のものだって明確な証がなかったから……。
あの頃はプリキュアになる事も本当に少なくなったし、気づいてしまったのよね。
咲と最も強い絆はプリキュアであるという事で育んで来たものだって……」
プリキュアとして戦う必要が少なくなった時、咲がいつか私の元を去るのではないかという恐れはあった。
それが、咲に対する最大の侮辱だと当時の私は気づけなかった。
「舞!何してるのよ!」
「……ひかりさん?」
私はみのりちゃんと別れたあと闇雲にただ走り続け、限界が来たところで適当なベンチにぼんやりと座っていた。
ぼんやりと考えていたのは咲の事ばかりだった。
自分ではほんの数十分経っていても一、二時間だと思っていたが、ひかりさんの声に我に返ると、あたりは真っ暗になっていた。
「あれ、今何時?」
「もう夜中よ!
夕方三時ころ薫から舞が消えたって連絡もらって……九時くらいにまだ帰って来ないってメールもらって……もう!」
ひかりさんは珍しく怒っているようだった。
「ごめん、なさい……」
「……今まで聞かなかったけどさ……二人の間に何があったの?
話して楽になる事もあると思うよ。
私じゃなくってもなぎささんやほのかさんや、あかねさんでもいい。
一人で背負いきれないなら……頼ったっていいんだよ、友達だもん」
月が夜空に大きな花を咲かせるように穏やかに輝いていた。
「久しぶりに、空を飛びたいな……」
「飛べるよ、だって舞は……鳥の精霊のプリキュアでしょ」
久しぶりに眺めた大空には、沢山の星が瞬いていた。
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