過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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30: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/02(火) 23:17:45.81 ID:Y3hy9anU0
美琴は手が汚れるのも気にせずにゲコ太の缶バッジを胸元で強く、強く握り締めた。
ポタ、ポタと透明な雫が汚れた缶バッジに落ち、その汚れを流していく。
美琴は体を震わせ、静かに立ち尽くす。
暫くの後再び歩き出した時には、バッジの汚れはだいぶ落ちてしまっていた。

「まだ、持っててくれたんだ。ガチャガチャで出るような安物なのにね」

ぽつりと呟いた。
彼女がこれを大切に思ってくれていたことだけはまず間違いないと言えるだろう。
そうでなければ九九八二号が死の間際であっても手放さなかったことが説明出来ない。
持って帰ろうかと思った美琴だが、すぐに考え直す。


    ――『ミサカにつけた時点でこのバッジの所有権はミサカに移ったと主張します』――


    ――『それにコレはお姉様から頂いた初めてのプレゼントですから』――


「だって、このバッジはアンタのものだもんね」

言って、美琴は花束と一緒にバッジを供える。
菊の花。一〇〇三一号も、九九八二号も、一体どんな花が好きなのかはもう分からない。


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