過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 00:52:45.77 ID:D30LGKJg0
気付けば、美琴は震える指でスカートのポケットから一枚のコインを取り出していた。
それはゲームセンターでよく見るような、何の変哲もないただのコイン。
ただ美琴がコインを取り出した時、それはただのチップ以上の意味を持つ。
即ち超電磁砲。
第三位たる御坂美琴の切り札であり、同時に美琴の能力名でもある。
震える右手で、垣根に向け超電磁砲を構える。
それは数日前と全く同じ光景だった。
この鉄橋で、一方通行に超電磁砲を向けたあの時と。
「……本、気で、言ってるの?
嘘だった、って言うの? 私、たちの一ヶ月は、無意味だって?」
垣根は超電磁砲の有効範囲内にいる。
放たれれば、たちまちに消し飛んでしまうだろう。
だが垣根は全く動くこともなく、淡々と、感情のない平坦な声で事務的に答えた。
「そうだ。全てが幻想。ツクリモノだ。
理解しろ超電磁砲。無駄だったんだよ。ただの『友達ごっこ』だ」
垣根はその言葉がどれほど美琴を傷つけるか分かった上で、あえてその言葉を選ぶ。
目の前の物分りの悪い少女に現実を突きつけるために。
そしてその予想通りに、御坂美琴はその言葉に心を貫かれる。
(やめて……。やめてよ……)
「テメェもガキのころやらなかったか?
そういうごっこ遊び。俺はそれに付き合ってやっただけだ。
テメェのおままごと、『友達ごっこ』にな」
執拗にその言葉を繰り返す垣根。
ただのおままごと。子供の遊び。
親友からのその言葉は、少女の脆い心を確実にズダズタに破壊していく。
垣根が再び口を開く。開こうとする。
駄目だ。あの口が開いたら、そこからはまた大切な思い出を否定する言葉が飛び出してくる。
これ以上は駄目だ。耐えられない。これ以上否定してほしくない。
御坂美琴にとって何物にも代え難い記憶が壊れてしまう。
他ならない、一緒にその思い出を築いたはずの親友の手によって。
頭の中が真っ白になった。
気付いた時には、既に御坂美琴の超電磁砲は放たれていた。
もしかしたら美琴は目の前の自分を否定する垣根帝督を打ち払って、友人である『垣根帝督』を取り戻そうとしていたのかもしれない。
問題はどちらが垣根の本質であったのかということで。
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