過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 00:59:17.08 ID:D30LGKJg0
「その年でもうボケてんのか。ちょっと前の会話を忘れるとはちっと物忘れが激しすぎねえか?」
美琴は垣根の僅かな動揺を見逃さなかった。
青年の瞳が、迷うように動いたことに気付いていた。
御坂美琴は人間の感情の機微に鈍くはない。
ことそれが今のような状況となると、小さな動きでも見逃さない自信があった。
自らの言葉が少しでも垣根の心を動かした。
その事実を胸に美琴は続ける。
「アンタがそう思っていなくても、アンタは私の友達よ。
それにさっきの話。やっぱりおかしいわよ。
だって、アンタが浮かべていた笑顔はどう考えたって作られたものなんかじゃなかったもの」
「ッ」
何か心当たりがあるのか、垣根は僅かに顔を歪めた。
美琴から見た垣根の笑顔は本物にしか見えなかった。
おそらく上条当麻も同じことを言うだろう。
つまりそれは、垣根帝督は美琴たちと過ごす時間を確かに『楽しい』と感じていたということだ。
美琴は好機到来とばかりに一気に畳み掛ける。
「それにさ。たとえこれまでの日々が全て偽物だったとしても。
それでも絶対にツクリモノなんかじゃない事実がある」
それこそが美琴が垣根を頑なに信じ続ける最大の理由。
垣根帝督が善性を有しているという何よりの証。
「―――垣根帝督は、確かに人を助けたじゃない」
「…………」
「覚えてる? アンタが黒子の挑発に乗っちゃってさ、一日風紀委員やったじゃない。
意外と子供っぽいところもあるのね、アンタ。
危険な能力者を倒したり、スリを捕まえたり、交通整備のお手伝いしたりさ。
正直本当に風紀委員っぽかったわよ。それに黒子から聞いたんだけど、佐天さんも助けてくれたらしいじゃない。
しかもそれだけじゃなく、泡浮さんのことも。本当にありがとうね」
沈黙する垣根に美琴は優しく言い聞かせるように、大切な思い出を一つ一つ話していく。
この夢のような日々の名残を消さないために。
「……もういい」
「覚えてる? アンタは私が自分を見失って暴走しちゃった時、助けてくれたじゃない。
あれ、本当はアンタが止めてくれたんでしょ?
あの時のアンタの言葉に私がどれほど救われたか。本当に感謝してるのよ?」
「……れ」
美琴は語りをやめようとはしない。
ただ自分の想いを言葉にのせて紡ぎ続ける。
それが親友の心に強く響くことを信じて。
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