過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 01:01:43.16 ID:D30LGKJg0
「覚えてる? アンタはスキルアウトに絡まれてる湾内さんを助けてくれた。
そういえばこれが私が初めて見たアンタの人助けね。あの時に垣根にある優しさを確信したんだっけ」
「……まれ」
美琴は垣根に伝えなくてはならないことがあった。
それはある人からの伝言。頼まれたのはずいぶん前だが、何だかんだで伝えられないでいた。
だが結果的にはそれは良かったのかもしれない。
そのおかげで、これ以上ないほどの最高のタイミングでその言葉を垣根帝督に届けることが出来る。
そういえば、と美琴は前置きして、
「湾内さんが言ってたわよ。『助けてくれてありがとう』って。
それと早くお礼をさせてほしいってさ。垣根。湾内さんの笑顔はアンタが作った笑顔よ。
それだけじゃない。泡浮さんも同じことを言ってたわ」
薄い笑みと共に告げた。
垣根帝督は人を助けることが出来る人間だと。
確かに結果を出しているのだと。
それによって笑顔になった少女たちがいるのだと。
御坂美琴の素直な気持ちは垣根帝督に届いたのか。
「黙れえぇぇぇぇええぇぇえええ!!!!!!」
答えは、届いていた。ただそれは垣根の感情を爆発させる結果となって。
垣根は獣のように吠えた。闇の中に絶叫が響き渡る。
美琴の言葉を聞き流せなくなった垣根は、強引にそれを止める。
思わずビクッ、と体を震わせる美琴。
垣根帝督は吠え続ける。溜め込んでいたものが内から弾ける。
「んだよ……ッ!! そんなことあり得るわけねえだろうが。
あっていいはずがねえだろうがぁ!! 俺みてえなゴミクズにそんな権利はありはしねえ!!
黒に染まった悪党は『表』には行けねえ。そんな野郎がペタペタ歩き回ったら周りを汚しちまうんだよ!!」
垣根の、心からの叫びだった。
垣根は自分が少女の笑顔を作ったという、美琴を救ったという事実を信じない。認めない。
それを認めてしまったら、壊れる。
何者をも意に介さず唯我独尊を貫くクソッタレの悪党、という一本柱が砕けてしまう。
悪党が善人と一緒にいるなど、悪党が善人を救うなど、悪党が善人を笑顔にするなど考えられなかった。認められなかった。
だから彼は否定する。御坂美琴の言うことも、善人である御坂美琴自身も。
二人以外誰もいない鉄橋に、悲痛な叫びが響き渡る。
「常識的に考えろ! 俺みてえな『闇』に浸かった悪党が、テメェみてえな善人と一緒にいていいわけがねえ!!
そんな資格はとうの昔になくなってんだよ!! そんなことも分かんねえのか超電磁砲!!」
違う、と美琴は思った。
悪党か、善人か。そんな括りに意味などない。
最強の超能力者一方通行はそれに気付き、美琴の目の前でこだわりを捨て善人である打ち止めと一緒に暮らすことを望んだ。
だが垣根帝督はそれに気付けていない。自分を何よりも低い位置に置いてしまっている。
しかしそれならそれでいい。方法はあった。
目の前で苦しんでいる親友を救う方法が。
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