過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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◆nPOJIMlY7U
[saga]
2013/06/14(金) 01:18:17.28 ID:D30LGKJg0
「テメェは、御坂美琴は『表』の住人なんだろうが!! だったらそこにいろよ!!
普通の女子中学生として日々を過ごせっつってんだよ!!
こっちの連中がどれだけ望んでも手に入れられないもんを持ってんだ。もういいだろ。
量産型能力者計画の時も、絶対能力進化計画の時も、残骸の時も、第一位と再会した時も!! もう十分に地獄を見ただろうが!!
何でわざわざまた血塗れの地獄に戻ろうとしてやがんだテメェは!?」
早口に、極限まで蓄積された憤怒、悲哀、疑問。
それらを濁流のような勢いで垂れ流していく。
「いくら超能力者の第三位っつっても、超電磁砲なんて圧倒的な能力を持っててもだ。
御坂美琴はただの中学生だろう!! 友達がいる!! 家族がいる!! 帰る場所がある!! 待っててくれる人がいる!!
一緒に泣き、笑い、喜び、悲しんでくれる人間がいる!! 誰かを想い、理解することが出来る!!
そんな真っ当な人間がこっちに来ようなんて冗談でも抜かすんじゃねえッ!!
テメェのいるべき世界はそっちだ。テメェは今までみてえに笑って中学生やってろ!!
それが―――……本来あるべき、正しい形だろうがぁッ!!」
気付けば、垣根は美琴を気遣うようなことを叫んでいた。
けれど本人に自覚はほとんどない。今の垣根はほとんど意識せずに自然と湧き出てくる言葉をただ機械的に発しているだけなのだから。
だから、こんな言葉が湧いてくるということはそれが垣根の本心なのかもしれない。
「だが俺は違う!! 嫌われ、恨まれ、憎まれ、蔑まれ、恐れられる。
それが垣根帝督だ。それが『俺』なんだ。そうでなけりゃ垣根帝督じゃねえんだよ!!
俺は、物心ついた時には既に化け物だった。
物心ついた時には、周囲から負しか向けられないような存在だった。テメェとは違う!!」
「……そんなわけ、ないでしょ」
小さく、本当に小さい美琴のその呟きは、垣根には届いていない。
「そもそもテメェが俺を引っ張りあげるなんざ不可能だ。テメェ如きでどうにか出来る程度の『闇』じゃねえんだよ!!
分かったら諦めろ!! 俺や第一位みてえな生粋のクズ、テメェの無能さを棚にあげてずるずると堕ちてきたカス共。
そんな奴らと、真っ当に生きて正当に努力してきた奴の行き着く先が同じなんて、俺は認めねえッ!!」
自分みたいな悪党のために、人生を無駄にしてほしくない。
自分みたいなクズのために、身を滅ぼしてほしくない。
自分みたいな人殺しのために、堕ちてきてほしくない。
おそらくは、それが垣根の素直な気持ち。
だが美琴はそれを知っても聞いてやることは出来ない。
絶対に聞いてやるわけにはいかなかった。
美琴はふぅ、と一息ついた。
僅かな静寂が訪れる。
その静謐の中で、美琴は垣根帝督という人間について考えてみた。
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