過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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787: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/09(火) 23:56:52.62 ID:pV7ChZsi0
事実美琴は一方通行に対し絶対的な憎悪と、殺意すら覚えていた。
殺意はともかく憎悪は今もないと言ったら嘘になる。
それでも、少なくとも今は、明日だけは同じ目的のために戦う者同士なのだ。

「楽しそうに話してたわね」

結局、口火を切ったのは美琴だった。

「……向こうが話を振ってきたから、答えただけだ」

「あっそ」

何故美琴は一方通行に話を振ったのだろう。
無言のままにここを立ち去ってしまえばいいのに。
自身の感情と行動の間にある矛盾に気がつきつつも、それについては深く考えるのをやめた。
何だってこれ以上この男のことについてあれこれ頭を働かせなければならないのか。

もともと御坂美琴という人間は上条当麻とそっくりだ。
頭で考えるより先に体が動くというのも二人の共通点の一つ。
だというのに、ここ最近は妹達やら一方通行やら垣根やらで考えさせられてばかりだった。
ここに至ってまたも、しかもよりによって一方通行のことに頭を割くのも馬鹿らしいと思う。




そして美琴が一方通行を好んでいないことは、当然一方通行本人も分かっていた。
よく考えずとも当たり前の話だ。そして別に好かれようとも思わない。
たとえ一応の和解を済ませていようとも、自分が美琴の妹を一万人殺した事実には欠片ほども変化はないのだから。
妹を殺された美琴も。殺された群である他の妹達も。等しく自分を憎むのが当たり前なのだ。
そう考えていたからこそ。


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