過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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815: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/11(木) 23:49:06.76 ID:XKyRLi0g0
飄々と会話をしている二人だったが、実は先ほどから彼らは交戦状態に突入していた。
怖いほどに誰とも遭遇しなかった一方通行とは違い、こちらは割とすぐに迎撃部隊がお出ましになったのである。
が、いかに訓練された熟練の部隊といえど超能力者の前では有象無象の塵芥同然。
垣根に至ってはほとんど動いてすらいない。美琴の操る莫大な黒き奔流が全てを押し流していくからである。
雨のように放たれる銃弾は全てガリガリッ、という音をたてて砂鉄に砕かれる。

「大体私は手札の数が売りなんだから、持ち札は一枚でも増やしとくべきでしょうよ」

「そうは言うが、目障りなもんは目障りなんだもんよ。何かちょっとうるせえし……」

そんな会話をしながら片手間に迎撃部隊を一掃してしまう。
残ったのは倒れ伏した黒い装備に身を包んだ連中と、大量の砂鉄のみ。
勿論全員死んではいない。絶妙な加減を加えられたためただ気絶しているだけだ。

「全員くたばったか? なら行くぞ」

「ちょ、ちょっと待ってよ」

垣根はそれだけ言うと、早足に先に進んでしまった。
美琴が慌ててその後を追う。
垣根がさっさと歩いていくのは、少しでも早くここから離れたかったからだ。
美琴は気付いていないようだが垣根には分かる。

もはや完全に嗅ぎ慣れてしまった、極僅かな吐き気を催させる血の臭い。
おそらくここからそう遠くはないところで誰かが死んでいる。
一方通行の仕業と考えるのが自然だが、それはないだろう。
二人の侵入口と一方通行が侵入した地点はそれなりに離れている。

とすると何らかの理由で自滅でもしたのか。
もっとも、彼らには関係ないことではある。
だがあまり美琴に見せたいものではないのは確かだった。


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