733: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:26:28.29 ID:NdawjWEZ0
具体的に言うと、僕が生活費を持って行ったのがばれたのだ。 これはすっかりと僕の頭から抜け落ちていた事柄である。 ばれなかったという方が、難しいのかもしれないけれど。
その後、僕と火憐はそれはもうこっ酷く叱られ、一年間のお小遣い半分という制裁を食らう嵌めになる。
僕が生活費を持って行ったのだから、火憐が怒られるのは理不尽かもしれないけれど、連帯責任らしい。
734: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:26:59.06 ID:NdawjWEZ0
月火は当然、怒り狂って僕と火憐をノコギリを持って追い回した。 僕は春休み以来に死を覚悟した。
というか、一番被害にあっているのは火憐なのだろう。 僕が勝手に持ち出したお金で制裁を食らい、挙句の果てに月火に追い回されるとは。
その後、年上の二人が揃って年下の妹に長時間の土下座をする事で、なんとか許しを得れたのは幸いである。
735: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:27:32.76 ID:NdawjWEZ0
そしてここが一番重要。 その八万円の行方なのだが、どうやら月火の私物に使われる様である。
僕と火憐は勿論、それには反論できず(とは言っても、火憐の場合はかなり仲が良いので、ある程度は優遇してもらえるのだろう)月火がお札を団扇にして仰いでいるのを眺めている事しかできなかった。
火憐は何かの可能性を見出したらしく「月火ちゃん、そのお札であたしを叩いてくれ」とか言っていたが。
736: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:28:20.83 ID:NdawjWEZ0
それに、月火の奴は金を持ったら駄目な奴だったらしく、何かある事に僕と火憐にお土産を買ってきてくれる。 これは素直にありがたい。
その度に、僕と火憐は「おお、月火様がお帰りになられたぞ。 お疲れ様です月火様」なんてご機嫌伺いを行うのだ。
そんなこんなで、その後、数日の間は月火を崇拝する僕と火憐であった。
737: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:30:44.51 ID:NdawjWEZ0
さて、そろそろ纏めるとしようか。
結局、今回の事を覚えているのは、僕と忍、それに忍野だけだ。
それが良かったのか、悪かったのかは分からないけれど、思う所があるのは事実である。
738: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:32:54.95 ID:NdawjWEZ0
火憐と月火に僕の事を話そうかは悩んだのだけれど、一旦時間を置く事にした。
勿論、このまま嘘を付き続けるつもりなんて、無い。 あいつらにはもう、嘘を付きたくは無い。
今は僕もここ最近の出来事で疲れているし、うまく説明できるのかさえ、分からないし。
739: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:33:21.43 ID:NdawjWEZ0
そして、火憐の身に起こった事については、黙っておく事にした。
今回の物語は、僕が覚えていればそれでいい。
僕の事を想い、傷付いた火憐。
740: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:33:48.94 ID:NdawjWEZ0
さて、そんな事を考えている間に大分良い時間になってきた。
そろそろ寝るとしよう。
と、思った時。
741: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:34:15.93 ID:NdawjWEZ0
さて、そんな事を考えている間に大分良い時間になってきた。
そろそろ寝るとしよう。
と、思った時。
742: ◆XiAeHcQvXg[saga]
2013/04/22(月) 14:35:00.09 ID:NdawjWEZ0
暦「んー」
と、返事をする。 返事と言うか、呻き声みたいになっていたが。
その声が聞こえた様で、扉はゆっくりと開かれていった。
883Res/371.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。