6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/07(日) 23:10:56.61 ID:gVb9Xpc80
■ ■ ■ ■
「プロデューサーさん、どうぞ?」
プロデューサーに小鳥さんが日本茶の入った湯呑を手渡す。
笑顔でそれを受け取る彼を、私はジッと見つめていた。
「ありがとうございます」
「私じゃなくて、雪歩ちゃんに、ですよ」
言わないでって約束したのに、あっさりと小鳥さんは破ってしまう。
給湯室であたふたしている私へと、プロデューサーは顔を向けた。
「萩原さん、いつもありがとうね」
ひぃい! つい体が強張って、奥に引っ込む。
プロデューサーはただお礼を言ってくれただけなのに、それがどうしようもなく怖かった。
理由なんてない。ただ私が、男の人が苦手なだけ。
怖がる必要なんてないということは、わかっている。
プロデューサーのおかげで最近は徐々に仕事も増えているし、こんな私に親身に接してくれる彼はきっと、いい人なのだから。
それでも私は怖かった。男の人が、プロデューサーが、怖かった。
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