過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その4!?」
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◆x/rxoIq2T6
[saga]
2013/07/22(月) 00:21:15.78 ID:Ca+hVKGE0
ナイフを構え、本能のままに飛び掛かる。
表現のとおり、本能のままに、獣のように飛び掛った。
カムクラも同じように、がむしゃらにナイフを振るう。
もう格好も何も気にしない。
純粋な技術と、想いをぶつけるだけの戦い。
だけど、カムクラにはただ俺が出鱈目にナイフを振るっているようにしか見えないだろう。
俺と、お前の差はそこだ。
何度も、何度も刃が交錯し、弾かれる。
それは真剣勝負という表現には当てはまらず、さながら子供同士がヤケクソになって互いに殴り合っている喧嘩みたいだ。
カムクラ「どうしてオマエは、そこまでして戦う!ここまでする理由がオマエにはあるのか!?」
日向「それが分からないのが、俺とお前の差なんだよ!」
カムクラのがむしゃらな太刀筋に、乱れが入る。
もしかしたら、迷っているのかもしれない。
いくらカムクラを再現したといっても、ベースはあくまで【日向創】だ。
だからこそ、こんな迷いが出たんだろう。
それは、戦いの上では勝敗を分けるほどの致命的な隙だというのに。
カムクラ「理解できない…ッ!オマエは現実でその才能を使えば全員このゲームから救えただろう…!わざわざ危険を冒して助けに来る?その思考が有り得ない!合理性を欠いている!ローリスクハイリターンな策があるなら、それを選ぶのが当然だろう!」
日向「合理性?ローリスクハイリターン?そんな事は知らない!俺は自分の為に、そして皆を救う為にここへ来たんだ」
カムクラ「それはキミのエゴだ!」
日向「エゴで構わないさ!エゴじゃない男なんかいると思ってるのかよ!」
開き直りだと言われてしまえば、それまでだ。
カムクラの言うとおり、これは俺のエゴで、もしかしたら皆に迷惑をかけることになるかもしれない。
だけど、一度そのことに迷いを感じれば、そこまでだ。
俺は間違っているのかもしれない、そんな不安を考えた瞬間、動きは鈍くなる。
その迷いがないのは、きっと機械くらいのものだ。
悩み、矛盾を抱えて前に進めるのが、人間の素晴らしい部分だと思う。
だからこそ俺は、カムクライズルのような【機械】じゃなくて、日向創という【人間】でありたい。
カムクラ「オマエ…は…カムクラ……イズルだ…」
カムクラの額に、ナイフを突き刺す。
嫌な音がして、カムクラの額から血が流れ、それで、終わる。
日向「その言葉、斬らせてもらう」
カムクライズルであることに拘ったお前に、俺の人間らしくありたいという気持ちは理解できないだろう。
帰りを待ってくれている人間の為に、普段よりもちょっとだけ頑張れるのは、人間誰でも同じ。
お前はその小さな力を、過小評価しすぎたんだよ。
日向「俺の名前は日向創…。カムクライズルを殺した【人間】の、名前だ。今度は間違えるなよ」
そう言い放って、体育館を後にする。
後ろで燐光が吹き荒び、カムクラの存在が消えたことを理解する。
──これで残るは黒幕である江ノ島盾子だけだ。
どこに隠れているのかは知らないが、ま、ああいう奴はたいてい高いところが好きだろう。
それでいて、偉ぶってふんぞり返っているのがテンプレートだ。
だとすれば、場所なんて分かりきっている。
日向「よし、学園長室に向かうか」
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