過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「その4!?」
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882:◇x/rxoIq2T6 [saga]
2013/07/27(土) 18:55:56.76 ID:z/uce13d0
「ああ、あの美人の先生だな!
 あの人は、君たちがプログラムに参加するのに反対したんだ!」

進藤が目配せすると、入り口に近かった田中と西尾が外に出、担架を持って再び入ってきた。
その上には何かが乗っており、上に青いシートが被せられていた。
田中が、そのシートをめくった。

「うわあああぁああ!!」

「うわ、わあああああ!!」

「いやああああああ!!」

「きゃああああああ!!」

最前列の特等席で見た青山豪(男子1番)・池田圭祐(男子3番)・坂本陽子(女子7番)・駿河透子(女子9番)が悲鳴を上げ、それぞれ席を立ち、後ろに走って逃げた。
何、何なの?、と見た生徒が、次々と悲鳴を上げた。

「嘘…あれって…美香ちゃんセンセ…?」

梨紗の横で小南香澄(女子6番)が涙を浮かべながら呟いた。
梨紗は、その場に固まっていた。

担架の上に乗ったモノ、それは担任の関本美香――いや、関本美香だったものだった。
全身にいくつもの穴を開けていた。
服は大部分が赤黒く染まっていた。
頭の一部分が欠けていた。
そこから出たであろう赤黒いものと灰色のものが、残った顔の部分を汚していた。

生まれて初めて見た、人の亡骸だった。

「はいはい、着席!!
 田中、西尾、それ片付けるんだ、レディーが怖がっているぞ!」

田中と西尾は担架を担いで出て行き、しばらくすると戻ってきた。
床には、関本の血が小さな池を作っていた。

進藤に促され、徐々に生徒たちは自分の席に着いた。

「はい、これが冗談じゃない事はわかってくれたかな?
 濱中さん、どうかな?」

先ほど進藤に文句を言った薫は、小さく何度も頷いた。
その小さな肩は、小刻みに震えていた。

「よし、えっと…まずは…と。
 そうだそうだ、まずは転校生の紹介をしようか!!」

転校生…?
この状況で、このクラスに転校…?

梨紗は先ほど見た関本だったモノを忘れようと、必死に考えた。
思い出すだけで、胃の中の物が突き上がってくる感じがした。

「さあ、入ってきたまえ!!」

進藤が叫んだ。
奇妙な空気の流れる教室の中へ、1人の少年が入ってきた。
茶髪が肩まで伸びて女性のようにも見えたが、直感的に違うと感じた。
獲物を怯ませるようなその目つきが、怖かった。

「はじめまして、周防悠哉って言います」

少しおかしなイントネーションで、少年が喋った。
これは、関西弁だろう。

「神戸から来ました、仲良くしたってください。よろしくお願いします」

少年はにかっと笑んだ。
神戸… あ、そういえば…

梨紗は自分の親友である結城緋鶴(女子19番)の方を見た。彼女も確か神戸出身だったはずだ、3年の4月の中頃に転校してきたが。緋鶴は、無表情で少年の方を見ていた。視界に入っているだけ、かもしれないが。偶然だよね、神戸に中学校なんて一杯あるだろうし…少年は進藤に席を指示された。梨紗から見て、怖い方の不良グループの喧嘩好き、新島恒彰(男子15番)の後ろだ。その前に座るリーダー、真田勝(男子9番)は、少年を睨みつけていた。

「うおっと!!」

少年が声を上げた。崩れかけた態勢を立て直し、恒彰を睨んだ。

「お前…今足掛けたやろ…」
「知るか、そっちが勝手に躓いたんだろうが」

恒彰が少年を睨み返す。異様な空気が2人を包んでいるようだった。


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