過去ログ - 上条「二学期も不幸だ……」一方「いつも通りだろ」
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68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/24(水) 03:23:35.99 ID:b5LQjM8SO
「……あの、一方通行さんのお姉さん、とかですか?」

一瞬。

その当たり前といえば当たり前のような質問に芳川は呆気に取られたような表情を見せた。

しかし、それは瞬間的な出来事。

その後には、彼女はもうからかうような笑みを浮かべていた。

「――ふふっ、違うわ。私は……何かしらね?」

自分でも分からない、と言わんばかりに一方通行に答えを求めてくる。

そんなことを聞かれても、一方通行には答えられないが。

「……知るかよ」

とにかく言えることはそれだけだった。

能力の研究者と対象。

父親の同僚。同僚の息子。

たいして芳川との関係を語れないことに、ふと、言いながら一方通行は気付いた。

かといって、別にこの女研究者がどうでもいいというわけでもないが。

ならば、一体――?

考えを深めかけていた一方通行を止めるように芳川の声がする。

「芳川桔梗よ。あの子、ちょっと素直さが足りないけど悪い人ってわけじゃないから、仲良くしてあげてね」

「は、はぁ……」

お節介なことを言う芳川に、佐天が分からない謎を抱えたままなことに戸惑うような笑顔で応える

内心、ンなくだらねェこと言ってンじゃねェよ、と思いつつ、一方通行は軌道修正を図ることにした。

「余計なこと言ってンじゃねェよ。あのアホはどォした、あのアホは」

そう、木原数多。

そもそも、この場所に来るきっかけを作った人間。

その張本人がいないことに、一方通行は若干の不服をもらす。

それに対し、芳川はどうでもいいことをふと思い出したような顔をした。

「あぁ、彼なら……来たわね」

言いかけてから、彼女は扉の方を見た。

その視線を追うように一方通行はそちらを向く。

「……ん?」

佐天が何かに気付いたように耳に手を添える。

何だ? と聞く前に、ダンダンダンッ!! と何か、そう、人が病院の床を駆けているような音が病室に響いてくる。

どんどん音は近付いているようだ。

気になった一方通行は足を動かし出した。

ドアの外を見ようとしたのだ。

ノブに手を添える。回して、そして――





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