過去ログ - 小梅「白坂小梅のラジオ百物語」
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86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/27(土) 01:07:40.20 ID:W0F/MLyAo
 結果として、自分も死んじまったわけだけどな。

 そりゃアタシらも、親友が死んじまったもんでこいつもおかしくなっちまったか、とは思ったけどさ。
 でも、一番の親友だと誰もが認めてる野郎がそう信じてるんだったら、それを信じてやるのが仁義ってやつだろ?

 だから、そいつの言うとおり、みんなでその峠に向かったんだ。
 何十台もバイクを押し立ててさ。

 追悼集会ってやつだよ。

 どっちにしろ、そこで死んじまったんだからな。
 走ってやるのが供養なんだよ。
 アタシらには、な。

 夜中にそんだけ集まる時点で、周りは迷惑だろうけどよ。
 いまはその是非は置いといてくれ。

 それで、みんなで走ってたわけだけど、真夜中に集団で走ってっから、さすがに、そんなにスピードは出してなかった。

 そこに、後ろからバイクが来んだよ。
 うん、灯りが見えてさ。

 なんだ、誰か遅れやがったか、と全員思ったんじゃねえかな?

 それがさ、そのライトがすげえ速さで追いかけてくんだ。
 そらもう、こっちに突っ込んでくるような勢いでな。

 そうなると、こりゃ、仲間じゃねえってなるわな。
 邪魔するやつがいるぜって、血の気の多いやつが早速切れたりしてたよ。

 だけどな、近づいてくるにつれて、わかったんだよ。
 なにしろぐんぐん近づいてくるからよ。

 見えるんだ。


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