過去ログ - 商人?いいえ何でも屋です。
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80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/29(月) 16:51:35.38 ID:PYguIe1s0

「遅ぇじゃねぇか」

そうつぶやいてモンドはバタリとその場に倒れこんだ。
上空の二人が驚いているヒマもなく二射目が竜を捕らえる。
もう一人の竜騎兵は自身の竜に音も無く銃撃を加えられ体勢を崩す。
いや、遅れて乾いた音が平原に響いた。加えて三射四射と騎竜に受けると次第に高度が下がり始める。

「おい、どうしたふんばれ!」

すでに3発の銃弾が体に食い込み、血を流し始めた竜は辛いのかふらふらと何とか飛行状態を維持しているに過ぎない。


「高度が下がって自身の身が晒されているのに気づかんとは、とんだ三流だな」

言いながら引き金を絞る。大きな音とともに銃口が火を噴き、巨大な薬きょうが排出される。
音が標的に届くころには既に体が真っ二つになり、はじけとんだ後だった。
ロレーヌと呼ばれた準騎士は何が起きているのかわからない。
ただ、味方から血が噴出しその後に音がするという怪奇現象が目の前で繰り広げられるだけだ。

「魔術の類か?だが、どこから!?」

高度を上げ、周囲を見渡すロレール。ここに来て従えていた僚騎を一度に二騎も失った。
今までであれば僚騎を失ったのは大きな野戦だけ、しかも200騎いれば片手で数える程度である
竜に対抗しうる者など、大魔術師や同じ竜騎ぐらいだった。
バリスタなどの大型投擲兵器で落ちたこともあるが事故の範囲程度だ。



たかが2人や3人のそれも素人に二騎もやられるなどあってはならない

「たった……コレだけの時間に……この程度の素人に」

「どうなってやがる!楽な仕事じゃなかったのか?」

「そもそもたかが三人にあの傭兵共がクソッ」


堕ちる味方を見ながらロレールはいらだっていた。
魔術の類だとすれば竜の体を傷つけることができるのは相当な術師だろうが
上空から見えぬということから隠匿術と同時使用してのこの威力だ。



風を切る音が聞こえる。


ターンッ


音が響いた。



とどめと言わんばかりにシャルの竜の頭部がはじけ飛ぶ。


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