1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/08(水) 16:00:32.66 ID:4ZRS58RAO
その少女を始めて見たのは、小学生時代だった。
肌と髪の色は白く薄く儚げで、その瞳は肌とは対象的に違和感を覚えるほどの強烈な赤を持っていた。
それを色素欠乏症アルピノと呼ぶことを、僕は同じ症状を持つ蛙の写真から知っていた。
他の子供達はただ不気味がったが、僕は彼女のその人形のような外見にとても興味を持った。
今思えば失礼な質問を数え切れないほど繰り返したような気もする。
ただ、彼女が何か言葉を返してくれることはなかった。
僕があれこれ話し掛けても、ただ彼女は笑顔を作るだけだった。
様子から察するに、言葉が伝わっていなかったのかもしれない。
僕は毎日話し掛けたけれど、3日と経たずに彼女はいなくなった。
ただいなくなる前日、彼女は僕に拙い舌回しで「ありがとう」と言った。
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