過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:18:34.82 ID:flz/a+mq0
恭介「さやかは、僕を苛めてるのかい」

さやか「えっ」

唐突だった。

恭介が何を言い出したのか自分でも処理できていない。

苛めてるって、なに。

恭介「なんで今でも僕に音楽なんか聴かせるんだ。嫌がらせのつもりなのか」

あたしが、恭介を苛めてる?

音楽は恭介の全てだった。

ずっと大好きだったものだから、いつかまたバイオリンが弾けるようになったら、すぐ感覚を思い出せるように。

そのためによくCDを買っては、お見舞いに来て渡していた。

恭介のために出来ることが、あたしにはそれくらいしかなかったから。

さやか「あたしはただ恭介が――」

恭介「もう聞きたくなんてないんだよ!自分で弾けもしない曲をただ聴いてるだけなんて!」

僕は、と叫んで恭介は、音を鳴らし続けていたCDプレーヤーを左腕で叩き付けた。

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