過去ログ - 初音ミク「マスターの長い夏休み」
↓ 1- 覧 板 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:03:08.08 ID:KQtMO4xf0
太陽が照りつけるお昼時――
こんなに暑い日は冷たい素麺でも食べようかと鍋に水を張り、コンロに火をつける
素麺を袋からあけ、麺つゆを取り出し、冷蔵庫を開けたところであることに気づく
「ネギがない……」
〜初音ミク「マスターの長い夏休み」〜
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:06:20.32 ID:KQtMO4xf0
「この暑い日に買いに行くのも億劫だしな」
「別にネギぐらいなくてもいいか。ただの薬味だし」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:09:46.15 ID:KQtMO4xf0
その時、テーブルに置いてあった携帯電話が鳴る。手に取り耳を当てると
開始一番大声を挙げられた。
「おい、○○さんから時間になっても来ていないという連絡があったけど今どこにいる?」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:13:24.85 ID:KQtMO4xf0
「たしかに15時からだが上がってくる前に○○さんのところにいって商談してくるという流れだったろ?」
血の気が引く――
すっかり忘れてしまっていた。おまけにそこの商談先はかなり重要で
失礼なんてあってはならない大事な取引を行う予定だった。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:19:30.72 ID:KQtMO4xf0
「そうめん食っている場合じゃねぇ」
急いでスーツに着替える。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:21:39.07 ID:KQtMO4xf0
コンコンコン――
「失礼します」
「来ましたか。どうぞ座って」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:25:12.89 ID:KQtMO4xf0
「はい……」
「どこもそうだと思うんだけど仕事って言うのは需要、まぁ利用者がいるからもうけがあるわけで他者がいてこそ仕事って成り立つとそう思っているんだよね」
「私もそう思います」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:29:39.87 ID:KQtMO4xf0
「今回で相手は不快な思いになり、取引は二度としてくれないだろう。まずその部分で会社に大きな損失と泥を塗ってしまった。また私が大事に考えている相手に敬意を持ってお互いが満足できるような仕事にしていくという点でも君は私が求めているこの会社の社員像ともかけ離れてしまっているんだ」
「……あまりこういうことは言いたくないんだが」
「私は君がこの会社で働くことを求めることが難しくなった」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:42:36.59 ID:KQtMO4xf0
カッコ悪いが泣いていた。
ここに来なくてよいというフレーズの後からあまり社長の言葉が頭に入っていない。
自分の机に戻って退職する身支度をした後、皆にお礼を言って職場を後にした。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:53:18.15 ID:KQtMO4xf0
一番近くに住む友達の家を訪ねようと考える。
こいつとは高校生以来の付き合いで嗜好や性格は違うけどもなんだかんだこの年齢まで付き合っている気の良いやつだ。
ピンポーン
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:57:03.58 ID:KQtMO4xf0
「別に問題ないけど珍しいな。君から中に入りたいなんて」
「こんな2次元の空間にいると頭がおかしくなるっていっていたくせに」
「今はそれどころじゃないんだ。とりあえずその抱き枕どけろ。座る場所がねぇ」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 00:59:32.74 ID:KQtMO4xf0
戸棚からウィスキーや日本酒、冷蔵庫からビールを用意してくれる
「じゃあ、乾杯しよっか」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:09:28.41 ID:KQtMO4xf0
「ゲホッ、ゲホッ」
「お、おいストレート一気は死ぬからやめなって」
「いいよ。死んでも。今日から職無し、金なし、住むとこなしだぜ」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:11:06.85 ID:KQtMO4xf0
「やべっ、なんか楽しくなってきた」
「なんか面白いゲームとかないのかよ?」
「やろうぜ、ゲーム」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:14:10.53 ID:KQtMO4xf0
「どうせまだ就職してないだろ?」
「明日二人ともオフなんだからさ。ここで飲まずしていつ飲むんだよ」
「……」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:29:10.73 ID:KQtMO4xf0
「人生を奈落に極振りしている君よりはましだ」
「けっ、好きでなったわけじゃねー」
「つーか、だいたいお前は……」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:31:05.94 ID:KQtMO4xf0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おーい」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:34:03.74 ID:KQtMO4xf0
「良い話があるんだ。ほらアイス買ってきたから食べよ」
「本当?」
「今日も暑いし且つ酒で喉が焼けている君にピッタリだと思ってさ。どれにする?」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:36:44.71 ID:KQtMO4xf0
「あぁ、君が寝た後親父に電話してこのマンションの空き部屋をひとつ君に貸すことが出来ないか聞いてみた」
「そしたら?」
「OKだって。さらに君がちゃんと職に就き、安定して暮らせるようになるまで家賃を無料にしてあげると言っていた」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:40:01.26 ID:KQtMO4xf0
「なにこれ…… って初音ミクを知らないの?」
「なんかAV女優みたいな名前だけどアダルトアニメ?」
「痛いっ!! ちょっごめん。やめろって」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/17(金) 01:42:03.83 ID:KQtMO4xf0
「ふふん、現在初音ミクさんのユーザーは世界にもたくさん存在するんだ」
「その中でそれぞれ自身の歌を作り、ネット上にアップロードされている」
「その歌がネット上で大ヒットするとCDになったり、ゲームに採用されたりしているんだ」
308Res/167.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。