過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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736:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/09/16(月) 13:52:51.05 ID:UDSlCDwc0
>>735

タンッ、と、月詠は爆発的なステップで方向を転換し、路地裏に突っ込んだ。
そのまま、行く先々に引っ繰り返った将来の佐天さんのお知り合い候補だけを残して
タンタンタンタンターンッと表から裏に、路地裏から路地裏に鋭い動きで移動し続ける。

しまいに、何か高い塀とビルの間に入った月詠は、
そのビルの壁を蹴って塀へとジャンプしその塀を蹴ってビルの壁に、と言うふざけた連続技で
どんどん高度を上げていく。
そして、ひらりと塀を跳び越えて普通なら怪我では済まない高さにすたーんと着地する。

周囲の光景を見て、月詠は唇を緩める。
何かトラブルでもあったのか、破壊された建物の残骸に、
資材の山があちこちに残された雑然とした空き地。
実に、おあつらえ向きだ。

ほら来た。
月詠の握る小太刀二刀流が、襲い来る刃を次々と弾き飛ばす。

逃げ巧者、月詠の第一印象はこうだった。
受けて立った印象が、何となく頼りない。
物陰から物陰へ、するりするりと移動している。
そして、隙を見ては攻撃を仕掛けて来る。
それでいて、こちらの刃からはするりと身を交わす。
丸で鰻でも相手にしている様だ。

「…ほなら、うちから行きますえ…」

物陰に、ぞおおっと戦慄が走る。
白黒入れ替わった様な目でにいいっと笑った月詠が行動を開始する。
水槽に手を突っ込んでかき回す様に、物陰から物陰へと、
圧倒的なスピードとパワーを叩き付けて襲撃して回る。

月詠が元の場所に戻った時、まずは這々の体で生き残ったと言った感じで、
その者達は月詠の周囲に姿を見せていた。


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