100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:22:07.19 ID:J60wAoTTo
  
 ◇ 
  
  目を覚ますと、わたしはひとりだった。  
  まるで同じ一日を再現しているかのように、シラユキは既にベッドにいなかった。 
   
  わたしは奇妙な感覚にとらわれる。いやな夢を見たというのは、思い出せる。 
  でも、もっと別の、予感めいたざわめきがあった。 
  
  なんだろう? 
  窓の外の空は、まだ明るくなりはじめたばかりのようだった。 
  わたしはシラユキの姿を探して部屋を出る。 
   
  やはり肌寒い。わたしはなんだか不安になる。 
  
  海の底のような暗さの、凍ったような空気。 
  この屋敷の朝は、いつもその空気に包まれている。 
  
  
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