104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:26:14.72 ID:J60wAoTTo
堅苦しい口調で話すその男に、わたしはなんだか嫌な気持ちになった。
声に抑揚というものがないのだ。色というか、気配というか、そういうものがなかった。
生きている感じがしないのだ。下界の人間はみんなそうなのだろうか?
だが、話の大体の流れは理解できた。
「ですが、本当に問題は起こっていないんです。なんともないんですよ」
「これまでもそうでした。ですが皆、侵入者の確保のために協力してくれました。
あなたがそうしてくれることを私は望んでいますし、そうしてくれるはずだとも思っています」
「侵入者」とは変な言い方だ。空き巣ではないのだろうか。
つまり男の方は、本当に空き巣が屋敷の中にいないのか、取られたものはないのか、確認したいのだろう。
そしてシラユキは、なぜかはわからないが、それを拒絶している。
たぶん、わたしの存在を知られたくないという理由で。
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