108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:30:52.59 ID:J60wAoTTo
窓の外は雨が降っている。森の中に逃げ込めば隠れることはできなくはないが、傘は玄関にしかない。
何より、廊下の窓から見つかるかもしれなかった。
どこかの空き部屋のクローゼットやベッドの下は、いざというときに逃げることができない。
かといってボイラー室や書庫なんかでは、しっかりと探されたら見つかってしまう。
運が良ければ見逃してもらえるだろうけれど、やっぱり不安はある。
他にどんなことが場所があるだろう。
考えれば考えるほど、隠れることがバカバカしくなってくる。
とはいえ、シラユキが言うのだから仕方ない。何か理由があるに違いないのだから。
「……書斎は?」
わたしの声に、シラユキは少し考え込むようにしていた。
誰も使うもののいない書斎。そこには書庫ほどではないが本があり、暖炉があった。
書斎には簡易なクローゼットがあるし、身を隠す場所は一応あった。
一階だし、窓があるからいざとなれば外にも逃げられる。
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