過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/18(土) 08:06:07.05 ID:0FhXK3hqo

 その声をきいて、わたしはようやく安心した。
 最初から、気にするような夢じゃないと、そう笑い飛ばしてくれれば、わたしはそれでよかったのだ。

「でも、夢は夢ですから」

「うん。そうだよね」

 それからわたしたちは、森の深い方へと歩いていく。
 雨に濡れた森の匂い。靴の裏のぬかるんだ土の感触。
 うるんだ空気の中を、わたしたちは長いあいだ、黙り込んだまま歩いた。
 
 夢は、夢だ。気にしたところで仕方ない。
 わたしは自分にそう言い聞かせる。少し、雨が強くなった気がした。





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