過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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154:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:23:06.93 ID:Mlv00GWXo

 シラユキに視線をやると、彼女はわたしから目を逸らした。

「シラユキ?」

 名前を呼ぶと、彼女は困った顔をした。

「……泊まる場所が、ないそうなんです」

「その人、不法侵入者だよ。街につき出せば、少なくとも屋根と食事は確保されると思うけど」

 彼女はますます困ったような顔をして、何かを言いかけて口をもごもごと動かした。
 困っているのはわたしの方だ。

 仕方なく、わたしは黙り込んだままの男に声を掛けた。

「どういうこと? ここに住むって」

「そのままの意味だよ。宿がない。でも、下界に降りるわけにもいかない」

 降りるわけにもいかない。変な言い方だ。




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