過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:24:55.24 ID:Mlv00GWXo

「そうだな。一度、お兄ちゃんって呼ばれてみたかった。それでどうだ?」

「わたしはあなたの妹じゃない」とわたしは言った。

「本当に?」と彼は言った。当たり前だ。
 
 苛立つわたしを無視して、彼は平然と話を続ける。

「そういえば、お前、ここでは名前がないんだっけ?」

 ここでは、と彼は言った。
 この男は危険だ。わたしを混乱させる。

「でも、ないのは不便だもんな。俺がつけてやるよ」

「結構です」

 わたしが即座に答えると、男はくっくと笑った。シラユキがひどく慌てた顔をしている。




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