21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/19(日) 09:59:15.20 ID:6wN2+WcTo
妙に気分が落ち着かなくて、何かを飲みたくなった。
わたしは部屋を出て、一階の食堂へ向かう。
たくさんの部屋があるこの瀟洒なお屋敷も、ふたりで使うには少し広すぎる。
シラユキは丸一日掛けて、この屋敷を丁寧に掃除する。
夕方になると下界に買い物へ行き、帰ってきてからは夕飯の支度を始める。
わたしが彼女に会いたいとき、彼女がいないことはしょっちゅうだった。
それが自分の仕事なのだと、彼女はいつも柔らかに笑った。
この屋敷の中に、当たり前の生活のサイクルを築きあげること。
それが彼女の仕事。そして、わたしの世話を見ることも。
彼女はわたしが、自分ひとりで水を飲んだりすることすら嫌う。
自分が世話をしたいから、という理由ではないと思う。
わたしがただ水を飲んだり食べ物を食べたりということも、本心では嫌がっているのかもしれない。
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