過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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333:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 06:08:35.69 ID:UQU3TNtlo

 通路が再び別れた。まっすぐと、右。わたしは少し迷ったけれど、右に進むことにした。
 今度はすぐに行き止まりに出会う。取っ手もすぐに見つかった。
 
 扉の先に階段はなかった。

 何か、奇妙な部屋があるだけだった。

 大きなソファと、テーブル。テーブルの上にはティーカップが四つ置かれていた。ティーポッドと砂糖瓶もあった。
 カップの中には冷えきった紅茶が入っている。ひとつを除いて、手もつけられていないようだった。
 壁際には鏡台が置かれていたが、鏡は割れて散乱している。
 
 どこもかしこも埃をかぶっていて、壁の四隅には蜘蛛の巣が張っていた。

 石の壁には大きな絵画が掛けられている。
 少女の絵だった。正確にいうと、少女の絵なのだろう、という方が近い。 
 水色のワンピースを着た女の子が、森の中の湖を背景に、傘をさし、こちらに背を向けて立っている。




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