過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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428:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/13(木) 07:01:57.48 ID:gz5u5IpNo

 わたしが走ると、先生は満足そうに笑った。それを聞いて母はほっとした。
 クラスメイトたちはわたしを笑っていた。

 何も変わらなかった。

 正しい走り方なんて、誰も教えてくれなかった。

 訊いてみたら教えてくれたかもしれない。
 どういうのが正しい走り方なんですか、と。

 そうすればきっと誰かが快く説明してくれたかもしれない。
 コーチだって買って出てくれたかもしれない。でも、わたしはそんなことを言えなかった。

 それを訊くのはとてもみじめなことに思えたのだ。

 どうして今、こんなことを思い出しているんだろう。




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