465:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/15(土) 07:05:32.28 ID:x3h76RAXo
「御嬢さん」
と声がした。聞き覚えのある声。わたしはその声に、強い抵抗を覚えた。
「珍しいですね。あなたがこちらに降りてくるとは。ひょっとして初めてではないですか?」
声の主は壇上からわたしに話しかけていた。
ツキを捕らえる二人の男の傍らに、その男は立っている。
何度か、聞いた声。そうだ。シラユキが村長と呼んでいた。
「そういえば直接お目に掛かるのも、初めてだという気がしますね。まあ、どうでもいいことですが」
男の声には抑揚がなく、表情には色がなかった。ただ喉が音を起こしているだけという感じだった。
喋るというよりも吐き出すような声だ。
「それで、いかがなさいました? あなたも見物ですか?」
わたしは思わず、シラユキの服の裾を掴んだ。
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