過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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529:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/20(木) 03:04:27.27 ID:WU9ARoQ2o



 猫は飛び跳ねるようにしてわたしとツキの目の前にやってきた。
 それから素っ気ない態度で前を向いたかと思うと、前方の木々の隙間を進んでいく。

 ツキはしばらくの間、あっけにとられたようにしてその後ろ姿を見つめていた。

 猫は少し歩いたかと思うと、追いかけて来いと言うように首だけでこちらを振り返る。

 どうしようか、わたしは迷った。
 もういいじゃないか、と、そう思った。でも、ツキは歩き始めてしまった。
 腕を引かれれば、わたしも歩くしかない。抵抗するのも面倒だった。

 猫はわたしたちがついてくることが分かると、すぐに歩くのを再開した。



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