519:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:55:40.15 ID:mRUgB+/xo
ツキは怪訝そうな顔になる。わたしは少し不安になった。
わたしはまた変なことを言ってしまったのだろうか。
そんなふうに不安に思うことを、ずっと続けてきたような気がする。
520:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:56:08.31 ID:mRUgB+/xo
「聞いてもいい?」
「なに?」
521:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:56:42.06 ID:mRUgB+/xo
しばらく、わたしたちは黙り込んだまま歩いた。
彼はわたしの腕を引いたままで、雨は降ったままで、なにも変わっていなかった。
世界がこの場所だけで完結しているような気がした。
522:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:57:24.06 ID:mRUgB+/xo
ふと立ち止まったかと思うと、彼はわたしを振り向いた。
右手で拳銃を握り、左手でわたしの腕を握っている。
傘もささず、雨に濡れたまま。
523:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:58:04.57 ID:mRUgB+/xo
「ツキは帰らなきゃだめだよ」
とわたしは言った。
524:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:58:34.95 ID:mRUgB+/xo
でも、そういうことではないのだ。
そういうこととは無関係に、わたしの思考は、まだ正直じゃない。
だからこんなに混乱しているんだろう。
525:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:59:01.39 ID:mRUgB+/xo
わたしの頭が混乱しているのと同じくらい、ツキの行動だって混乱している。
いろんなことが、よく分からない。
どうするのが最善なんだろう。
526:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/19(水) 07:59:28.81 ID:mRUgB+/xo
つづく
527:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/19(水) 09:17:28.87 ID:unvm5wsHo
乙
528:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/19(水) 23:44:04.72 ID:lyOZRmlAO
乙です。辛いな。
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