564:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 04:04:36.60 ID:CnjYFZl7o
泉を抜けると、森の様相は少しずつ変わりはじめた。
でも、結局森は森だった。砂漠になったりはしない。
なんだか息苦しかった。なぜだろう。何が原因なんだろう。
シラユキは、何度もわたしを気に掛けながら、それでもかまわずに進んでいく。
足を進めるたびに、なんだか体が重くなっていく気がした。歩いているという実感がうまく沸かない。
ツキもまた、苦しそうにしていたけれど、それでも自分の足でしっかりと歩いていた。
わたしの足下の感触はふわふわとしている。
わたしは自分の意思で歩いているのだろうか。とてもそうは思えない。
何者かがわたしを糸で吊して操っているように感じた。だとすると、それは誰だろう?
シラユキか? ツキか? それともわたし自身なのか?
もちろんそんなのは妄想のようなもので、いくら考えたって無駄なのだけれど。
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