過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
1- 20
577:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/23(日) 03:29:42.17 ID:seth9kfao

 わたしは現実に向かうべきなのかもしれない、と、そう考えてみることにした。
 それから自分が嫌だと思ったこと、自分が逃げ出したもののことを思い出してみる。
 
 すると、どれもこれもたいしたことではないような気がしてきた。
 わたしはどうしてその程度のことで現実から逃げたのだろう、と思えそうな気がした。

 なんだ、その程度のことじゃないか、と努めて考えるようにしてみようとした。

 でも、だめだった。すぐに心は折れてしまった。

 ツキは不意に拳銃を持ち上げた。それから、銃口をシラユキに向ける。

 シラユキは怪訝そうな顔をした。ツキは「ばあん」と言って、銃を下ろす。それだけだった。
 彼は弾倉から弾を外してその場に投げ捨てて、それから拳銃を放り投げた。
 
 激しい雨の音が聞こえる。

 雨の音を聞くと、わたしは安心する。 
 雨が降っている間は、ツキはわたしの傍にいてくれた。
 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
633Res/436.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice