過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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616:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/25(火) 07:29:05.16 ID:tPA7g4lio

 わたしを叱ったのは主にツキの両親で、叱らなかったのはわたしの両親だけだった。

 ツキの両親は、わたしとツキの行為に対して大声を上げて怒った。
 
 反対にわたしの両親は、何を言えばいいのか分からない、という顔でわたしを見た。
 わたしも何を言えばいいのか分からなかった。ひょっとしたら血筋なのかもしれない。
 
 どうしてこんなことをしたんだ、と父は言った。
 それは心からの質問と言うよりは、自分が言うべきことを計りかねているような響きを持っていた。  

 だいたい彼の方でも、察しはついていたのだろうと思う。

 少しずるいかな、と思いながらも、ごめんなさい、とわたしは最初に謝った。
 すると、彼らは揃って苦しそうな顔をした。

 ちょっとした意趣返しのつもりだったのだけれど、彼らの表情は思いの外わたしを暗い気持ちにさせた。 
 


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