73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/22(水) 08:16:22.37 ID:vaaX809Zo
わたしは、あのときの声は村長だったのか、と少し場違いな気持ちになった。
空き巣? わたしは少し拍子抜けしたような気分になる。
でも、たしかに考えてみればそうだ。もし屋敷に忍び込んだのが空き巣なのだとしたら、納得できる。
……できる、か?
ただの空き巣が、わたしの部屋に忍び込んで、本を一冊だけ盗む。
それをご丁寧に地下の書庫まで返しに行く。そこで屋敷の主に遭遇し、本を落として音を立ててしまう。
あわててわたしに気付かれないよう、隠れるなりやり過ごすなりした……。
……なぜ、空き巣が、わざわざ本を返すのだ。
でも、もし襲ってくるような相手なら、そのときわたしの前に姿を現していただろう。
結局シラユキはわたしの同伴を認めて、一階から順に戸締りを確認していくことになった。
食堂に厨房、シラユキの部屋、大浴場、リネン室、ランドリー室。
応接間、書斎、ボイラー室、いくつかの空き部屋。
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