過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/22(水) 08:21:14.91 ID:vaaX809Zo

 シラユキはわたしの疑問には答えなかった。
 不思議な沈黙だった。わたしはシラユキがの考えが手に取るようにわかった。
 彼女はその疑問の答えが想像できているのに、わたしに対して口にしなかったのだ。

 なぜかは分からないけれど、そのことがはっきりとわかった。

 答えがなくても、わたしにも疑問の答えは想像できた。
 何かを盗むでもなく、何度もさまざまな場所に侵入を繰り返しているとするなら、その人が探しているのは、何か特定の何かなのだ。

 それがこの街にあるのは分かっているけれど、どの家にあるのかが分からない。
 だから片っ端から侵入して確認した。と、そんなところだろう。

 その空き巣が、侵入者? 
 何か明確な目的がある人が、なぜ本を盗んで、返したりするんだろう。
 そうすることには、当然リスクが付きまとうのに。




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