77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/22(水) 08:24:01.69 ID:vaaX809Zo
とはいえ、
『おいおい、大丈夫か?』
あの声、言葉を思い出すかぎりでは、なんだか真面目に目的を想像しても仕方ないような気もする。
屋敷の昔の住人の霊魂だとか言われた方が、まだ納得できそうだ。
ひょっとしたら、その人物は探していた何かをこの屋敷で既に見つけたのではないか。
そして、わたしたちに見つからないように、盗み出す機会を探っている。
だとするなら、本を盗んだりしたのは、そのための陽動なのかもしれない。
ただの想像だけれど、それは少し信憑性を帯びている気がした。
なんにしても、知らない人間が知らないうちにこの屋敷に侵入しているかと思うと、ひどく落ち着かない。
気味が悪い。背筋がぞわぞわする。
シラユキはさっきからずっと黙ったままだ。わたしは俯いて廊下の絨毯の赤色を見つめる。
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