7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/05/18(土) 23:19:37.92 ID:z7xn6oJAO
あの日。
あの日、私はズルをした。
そしてそれを引きずり続けてる。
姫子の気持ちは分かっているのに。
あの日、私は団体戦のレギュラーに選ばれた真相を聞いてしまったあの場所にいた。
ここから見える景色は好きだった。
だけど、それだけが理由じゃない。
姫子「……」
哩「……」
煌(姫子……)
姫子と部長の姿が見えた。
決してあの日のように盗み聞きをしたかったわけじゃない。
ただ、彼女の、姫子の表情を少しでも盗み見たい、そんな私の薄汚れた感情からだった。
哩「今日でコンビは解消って」
姫子「ど、どげん意味……」
姫子は部長と二人きりでいるときにしか見せない表情がある。
それを見るのが好きだった。
だけど、この日は違った。見たことのない、初めての顔。
姫子「私は……先輩のこと……、好きなんですよぅ……っ!」
姫子の告白。
部長は立ち止まることなく歩き続け、姫子は泣き崩れた。
こんな姫子を見たかったわけではない。
こんな絶望の表情を望んでいたわけではない。
好きな人と幸せそうに笑う姫子が好きだ。
甘える姫子が好きだ。
嫉妬する姫子が好きだ。
照れくさそうに笑う姫子が好きだ。
姫子が好きだ。
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