11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/21(火) 16:20:22.30 ID:1Ac64vbSo
「……よし、っと。どうです? 結構効いたでしょー?」
「おかげでかなり楽になったよ。それじゃさっさと掃除終わらせて帰るとするかー」
他の人たちはとっくに掃除を始めている。
自分たちも割り当てをさっさと終わらせて美味い飯でも食べに行くか、とやえと初瀬もいそいそと動き出した。
二人の担当は長年埃を被ってきた資料室だ。
みんなが突っ込むだけ突っ込んでまともに整理する人もいなかった状態が長年続き、ようやく今年の大掃除で大整理することが決定した。
白羽の矢が立ったのがやえと初瀬の二人だったというわけだ。
「うっわ、古雑誌とかまで突っ込まれてる……めんどくさ……」
「嘆くな嘆くな。どっかで誰かがやらなきゃいけなかったことだ」
資料室と名が付いているもののまともに利用する人も殆どいなかったため、娯楽室の古雑誌から個人の不要品まで多種多様様々なものが突っ込まれている。
この不要品を全部捨てようと思えば女手二人では到底一日で終わらない。
ある程度キリがいいところまで進めたらあとは来年の担当に任せよう、と不良社員の二人は目を見合わせて頷いた。
「でもこういう古いモノ整理するのって、意外と楽しいですよね」
「懐かしいものもいっぱい出てくるからなー。特にこういう古雑誌系はつい中身まで見ちゃうんだよな」
「見てくださいよこれこれ! アイドル新時代大特集って、すっごい懐かしい人たちいっぱい!」
「そんな調子じゃいつまで経っても終わらんぞー。気持ちは分かるがちょっと我慢だ。
あ、ついでにそこの棚の上の段ボールも取ってくれんか。中身を確かめて、いらなかったら捨ててしまおう」
「はーい……っとと!?」
踏み台の上で目一杯手を伸ばした初瀬の身体が、ぐらりと揺れる。
「あぶな――!?」
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