過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」
↓
1-
覧
板
20
145
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/30(木) 23:37:56.85 ID:rM6FpdA8o
更に地下へと向かう石造りの階段を、降りる。
爪先で足場を確かめながら、一段、一段と、領主を先導するように降りていく。
二階分ほども降りるとようやく床を爪先が見つけた。
騎士「ここは?」
領主「見れば分かるだろう、『地下牢』だ。……あってはおかしいのか?」
かすかに、血の匂いがした。
牢獄は三つあり、恐らく、一番奥、突き当りの牢獄の中からだ。
空気は寒く、暗く、こごったような冷たさが支配しており、光源は全くない。
領主の持つランタンの輝きさえも壁のヒビに吸い込まれそうで、何より、妙な気配が漂っていた。
幾多の敵と対峙してきた騎士でさえ、その気配に近いものさえ見つけられない。
この場所の空気がそうさせるのか、奥にいる『何か』の存在感は、異常な程に膨れ上がっている。
騎士「……罪人を投獄しているのですか? それなら…………」
領主「いや、罪『人』ではない。きっと、貴様も気に入るさ。進め」
促されるまま歩いていくと、さして広くも無い突き当りの牢獄に着いた。
闇の中に、蠢く何かが見えて、寝息のようなものも聞こえる。
血の匂いに混じり、異臭、そして甘い焼き菓子のような香りも同時に感じた。
少し遅れてやってきた領主がランタンで牢獄を照らし出す。
そこには――――伝説でしか聞いた事のない存在が、囚われていた。
姿は人のものでも、頭からは角が生えている。
尾が生えて床にしな垂れ、その先端は槍先のように鋭い。
夜毎寝所に忍び込み、精を吸い取る、古の魔族。
騎士「……『淫魔(サキュバス)』!?」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
228Res/202.93 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1369148458/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice