過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」
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200: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2013/06/04(火) 03:18:55.25 ID:E/Gr+tAqo
――――――――遡る事、数ヶ月。

少女「き、きゃあぁぁぁぁぁぁ!」

淫魔「……るっせぇな! 何もしやしねーよ」

祭壇の前で、少女は一人の『淫魔』と鉢合わせた。
かつて司教が説教を繰り広げた壇上に、『魔族』が一人。

蒼く輝く肌、山羊の角を生やして、銛先のような尾に、端正だが、どこか危険な香りを湛えた美貌。
針金のようにまっすぐな銀髪はショートカットに整えられており、
蠱惑的な肢体の右足は、反して無骨な真鍮の脚甲に包まれていた。
対角にある左背の翼は失われており、翼は一枚しか残っていない。
胸元から太ももまでを覆う、一つなぎの黒い服は、側面にスリットが入り、動きやすさを重視されている。

彼女は、心底うるさそうに顔をしかめて、不機嫌そうに少女を見つめた。
そうしていると少女も落ち着きを取り戻し、それでも少しだけ怯えながら、向かう淫魔の姿に改めて見入る。

淫魔「…………デケェ声出すのやめろよ。天井高いからクソ響くんだわ」

少女「ご、ごめんなさい……その、あ、え……と……」

淫魔「あぁ? ンだよ、言ってみろ」

少女「えぇと……天使さま、じゃ……無いですよね? どう見ても……」

淫魔「『どう見ても』って何だよ、オイ。こんな天使サマがどこにいるよ? 『淫魔』だ、『淫魔』」

『少女』の姿は、見積もっても15〜6歳。
薄汚れたチュニックをまとっているが、中々に器量は良い。
革を張り合わせて作っただけの靴は、草の汁で汚れていた


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