過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」
1- 20
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:13:21.08 ID:raX+wY0oo
休憩時間のそんなやり取りの末、
梨香の見張る前で今日もバイトかどうか貞夫にメールしたところ、
今日も夜までバイトとの返答を入手。再び夕食(という理由付け)のためマグドを訪れ、
貞夫の終業時間まで店内で粘り、「せっかくだから今日も一緒に帰る?」ルートに分岐成功、
そして現在に至る。

恵美(……これ、どうなの? 一歩間違えればストーカーじゃないかしら?)

恵美(引かれてないよね? ……うん、貞夫の顔を見る限り大丈夫、のはず)

つまり敵に私の剣は通っている。が、ダメージになっていないのだ。
ならば梨香の助言どおり、休むことなく二の太刀を浴びせるほかあるまい。
自然を装え。敵にこちらの剣筋を見極めさせてはいけない。

恵美「あー、でも……一人暮らしなら食事は適当になっちゃうかもね。私もついつい面倒で、惣菜で済ませたりするし」

恵美「あ、そうだ、良かったら私がご飯作りに行こうか?」

恵美「そしたら私もまともなご飯食べられるし、お互いお得よね。……なーんて……」

渾身の覚悟で放った一撃はしかし、効いた様子も弾かれた様子もなかった。
彼は表情を変えず言い放った。

真奥「大丈夫大丈夫、飯は同居人が作ってくれててさ。家事すげー上手いんだぜ」

なん……だと……?

恵美「……それって、つまり、その……彼女的な何かで……?」

膝が震える。顔が歪む。
私を意識する素振りをまったく見せてくれないのは、つまりその席はもう――

真奥「いや、昔からの部下……じゃない、男友達と貧乏生活」

恵美「…………あ、そう」

真奥「ん? 大丈夫か? すごいげっそりしてるけど」

恵美「いえ、何でもないわ、ホント……」

ああ、こういう人だった。
私も大概だが、彼も男女の機微というやつに相当疎いんじゃないだろうか?
おかげで振り回されっぱなしだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
75Res/78.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice