過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:20:01.96 ID:raX+wY0oo
その口調と表情には、警戒……いや、敵意と言っていい感情が篭っていた。
それはそうだ。彼女にしてみれば、いざ告白というところで
割り込まれ、自分にはまだ叶わない名前呼びを見せつけられたようなものだ。
自分でももう少し上手いやり方はなかったのかと思わざるをえない。

端から見ている分には大人しい子に見えた彼女の、
意外とも言える芯の強さに驚く。
これが剣での斬り合いならば決して負けない気合を出せると自負するが、
先ほどの行為の負い目のせいもあってか、口をつく言葉は頼りない。

恵美「私は、その……」

少女「そうだ、思い出した、お姉さんこの前、うちのお店に来ましたよね」

恵美「……それがどうしたのかしら」

少女「もしかして、真奥さんの彼女ですか」

一瞬、そのとおりよと言ってしまいたい衝動に駆られるが、

真奥「俺らはそういうのじゃなくてさ、ちーちゃん、ちょっと落ち着いて」

少女「真奥さん、黙っててください」

他ならぬ貞夫本人の口からはっきりと否定された。
そう。私たちは、そういうのじゃないのだ。

芦屋さんの語った貞夫の話が思い出される。
確かに貞夫は、恋愛に置いて、普通ではないかもしれない。
彼は決して鈍感ではない。
今この状況で、私と女の子に好意を持たれていることが分からないはずがないのだ。
それでも彼はその部分に触れない。まるでそんな感情など知らないかのように。

たまらず躍り出たもののどうしていいか分からない私に、
女の子が再び何かを問いかけようとした瞬間――

地面が揺れた。


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