過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」
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29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 17:20:28.10 ID:raX+wY0oo
恵美「――良かった、気がついたのね」

女の子が目を覚ました。

少女「あなたは……」

まだぼんやりとしている様子だったが、私の顔を見た瞬間慌てて叫ぶ。

少女「だ、だ、大丈夫ですか!」

恵美「ああ、これ? 大したことないわ」

額を打って少し血が出ているが、悪魔との戦闘を思えばかすり傷にも入らない。
それにしても、あの言い合いのあと傷の心配はしてくれるあたり、
純粋に良い子なのだろう。また睨まれたらどうしようというのは杞憂だった。

恵美「でも参ったわね。完全に閉じ込められたわ」

少女「あ、あの、地震で?」

恵美「ええ」

携帯の灯りで辺りを照らして見せる。
地下街が崩落し、閉じ込められている。
……こういう事態になると逆に冷静になれる自分の女子力とやらが少し疑問だ。

少女「随分、落ち着いてるんですね」

恵美「まぁね。こんなことはちょっと前まで日常茶飯事だったから」

恵美「遊佐恵美よ。貞夫……真奥については」

言葉に迷ったが、結局正直に伝えることにした。

恵美「あなたと変わらないわよ。私が好きなだけ」

彼女は少し驚いたあと、柔らかく微笑んで、

千穂「佐々木千穂です。そうですね、私もおんなじです」

握手に応じてくれた。


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