過去ログ - ライナー「俺は、こんなことには負けない」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:41:43.65 ID:s57pQzTOo
静かな空間に自分の荒い息だけが響いている。

ライナー(――息を整えろ)

一度深く息を吸い、ゆっくり大きく吐き出すことで無理やり呼吸を整えた。

ここは訓練場の中でも人通りが少ない区画に位置している。

誰かが偶然にでも通りかかってくれる可能性は低いだろう。

ライナー(――落ち着け)

毒づきたくなる自分を必死に抑える。

ここにいることはまだ知られていないはずだ。

なんとか見つからずに居住区まで戻らなくてはならない。

こっそりと建物の角から顔を覗かせ周囲を見渡す。

ライナー(いないな……。いけるか?)

一瞬迷ったが、すぐに決断して走り出す。

見つかった気配はない。

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2013/05/27(月) 01:42:12.16 ID:s57pQzTOo
ライナー(いける! あとはそこの通りまで辿り着ければ……)

速度を緩めずに居住区へと続く通りへと飛び込む。

ライナー(――ッ!?)
以下略



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2013/05/27(月) 01:42:39.23 ID:s57pQzTOo
その言葉を合図に、アニは一息にこちらの間合いを侵し、自らの打撃が最も有効となる距離にて蹴りを放つ。

狙いはライナーの足首。

機動力を削ぐつもりなのだろう。
以下略



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2013/05/27(月) 01:43:06.89 ID:s57pQzTOo
ライナー(な、に……!?)

右膝の裏が痺れるように痛む。

右足に体重が乗った瞬間を狙ってアニに蹴り抜かれたのだろう。
以下略



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2013/05/27(月) 01:43:35.11 ID:s57pQzTOo
焦るライナーとは対照的に、アニは静かに近寄ってくる。

相変らず目は虚ろ。

ライナー「おい、アニ! 目を覚ませ!」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:44:03.17 ID:s57pQzTOo
アルミン「ライナー! どこだ!?」

その声にアニの動きはぴたりと止まった。

蹴りの風圧をこめかみに感じたライナーは荒く、短く息をつく。
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2013/05/27(月) 01:44:40.47 ID:s57pQzTOo
アルミン「ライナー! 大丈夫!?」

ライナー「ああ、なんとかな。――助かったぜ」

心配顔で駆け寄るアルミンに素直に礼を言う。
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2013/05/27(月) 01:45:08.48 ID:s57pQzTOo
アルミン「ねえ、もう一度最初から話してもらっても良いかな? 何か発見があるかもしれない」

アルミンの言葉に頷く。

どうせ自分だけで考えてもわからないんだ。
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2013/05/27(月) 01:45:37.86 ID:s57pQzTOo
ライナー「よう」

こちらに向かってくるサシャに手を上げて声をかけたが、彼女は何も応えない。

一見するといつもと変わらぬ彼女に思えたが、何かが違う感じがした。
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:46:05.91 ID:s57pQzTOo
立ち上がろうともがくライナーに、追撃をしようとするかのように近づくサシャ。

その目は変わらず虚ろで、何を考えているかは窺い知れない。

ベルトルト「ライナー、お待たせ!」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:46:33.28 ID:s57pQzTOo
心の中で舌打ちし、サシャを見ると、なにやら様子がおかしい。

いや、正確にはおかしかったのが戻ったと言うべきか。

先ほどまでの虚ろな目はどこかへいき、不思議そうにこちらを見つめていた。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:47:05.15 ID:s57pQzTOo
アルミン「それで、サシャは自分がライナーを攻撃したことを覚えていなかったんだね」

ライナー「ああ」

アルミン「それ以降も幾度も襲われて、今までわかっていることは、
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:47:33.07 ID:s57pQzTOo
ライナー「アルミンでも原因はわかんねえか?」

アルミン「うん、ごめんね」

心底申し訳なさそうな顔をするアルミンに、逆に罪悪感を覚えてしまう。
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:48:00.46 ID:s57pQzTOo
アルミン「でも、何度も言っているように、ミカサ、エレン、アニには気をつけてね」

ライナー「わかってるよ。今のだってアルミンがすぐに来てくれたから助かったようなもんだからな」

寸前で止められた蹴りを思い出し、背筋が凍る。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:48:27.78 ID:s57pQzTOo
コニー「……」

ライナー「今日はお前か」


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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:48:54.73 ID:s57pQzTOo
クリスタ「……」

ユミル「……」

ライナー「クリスタだけなら甘んじて受けても良かったんだがな……」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:49:21.53 ID:s57pQzTOo
サシャ「……」

ライナー「またお前か」


以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:49:58.04 ID:s57pQzTOo
アルミン「……」

ジャン「……」

マルコ「……」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:50:29.52 ID:s57pQzTOo
キース教官「……」

ライナー「まじかよ……」


以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:51:00.10 ID:s57pQzTOo
サシャ「……」

ライナー「お前、本当は俺に何か恨みがあるんじゃないか?」


以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 01:51:30.41 ID:s57pQzTOo
ライナー(しんどい……)

連日誰かに襲われるというのは、想像以上に神経が削られていく。

ただ、実際に殴られたのは今までに数度のみで、この過酷な状況下で上手く立ち回っていると思われた。
以下略



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