過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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280: ◆DDBjj51DRA[sage saga]
2013/07/04(木) 20:08:41.59 ID:e43Do58R0

「『―――……』」

縁側に腰かけて月明かりに照らされる薄幸そうな女。
間桐桜は、泣いていた。
その胸には長大な螺子が螺子込まれていて、その頭髪は見る影もなく真っ白だ。
しゃくり上げてはいない。
泣き崩れているわけでもない。
そいつは、頬を伝う涙も揺らさず―――――静かに、月を見上げて泣いている。
表情は無かった。
螺子と、頭髪と、涙を除けば―――――普段の桜と、何も変わっていないようにすら見える。

最初に声をかけたのは、意外にも遠坂だった。

「――――……桜?」

「『……あ、姉さん。』」
「『兄さんに、先輩も。用事は済んだんですね。』」
「『遅くまでお疲れ様です――――あ…。お風呂の準備もご飯の支度も出来てないんですよ。ごめんなさい。』」
「『………ちょっとそれどころじゃあ、なくて。』」

「桜……ランサーはどうしたのかしら」

「『…いきなりそれを聞きます?デリカシーとか無いんですか、姉さん。』」
「『でもまあ、気になるのは当たり前ですよね。姉さんは彼に、泣かされてますし。』」
「『………それを言ったら、わたしだって泣かされたようなものですけどね。』」

「………いいから答えなさい。返答次第では――――」

「『球磨川さんは消滅しました。』」
「『わたしの全てを終わらせて、間桐の全てを無に帰して。―――――わたしを救ってくれました。』」




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