過去ログ - 岡崎泰葉「マイ・パッション」
1- 20
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 19:30:15.65 ID:sFJRaXSc0

 ………………………… ◇ …………………………


プロダクションを移籍して、久しぶりに挑んだ、ライブバトル。

因縁の劇場、なんて言ったら、どちらかというといちゃもんね。
思い出の劇場、と言い換えます。

例の劇場で、持っていたものを全て出し切って、ステージを終えた私。
息を落ちつかせるより先に、プロデューサーの姿を探しました。

つい、探してしまいました。

私がここに至るきっかけになった、今は同僚のあの子と同じように。

「プロデューサー」

ステージ裏で、大きなタオルを持って待っていてくれたプロデューサーのもとへ。
私は一目散に駆けよりました。

「勝って、きました……!」

「ああ、おめでとう! 汗拭くから、ちょっとじっとしてな」

上気した頬に、武者震いの止まらない肩に、ふんわりとした感触を得る。
温かい優しさに包まれた中で、私はその言葉を聞きました。

プロデューサーにもらった、おめでとうの言葉。

待ち望んでいた言葉が、花火のように私の中で弾ける。

……その一言が、ずっと欲しかった。

私を認めて、一緒に喜んでくれる人がいることは、こんなにも嬉しい。

ああ、駄目。抑えきれない。
じんわりと熱いものが体の芯からこみ上げてきて、私は顔をしかめました。

タオルを被せられていたから、プロデューサーには気づかれないで済みました。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
51Res/46.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice