57: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:36:35.26 ID:axl5mVCd0
最初で、最後のチャンスかもしれないこのイベントで
社長が俺達にくれた最大級のプレゼントで
千早はトップアイドルになるんだ。
58: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:37:27.00 ID:axl5mVCd0
「どうかしましたか? 顔がにやけてますけど……」
「いや、ちょっと先の事を考えてただけさ」
すると、千早が心配そうな顔をして
59: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:38:11.21 ID:axl5mVCd0
何回も俺達の想いはすれ違った。
だが、今はそうじゃない。
俺達の想いは重なったんだ。
60: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:38:42.54 ID:axl5mVCd0
「……そうですね。 ですが、これはまだ第一歩に過ぎません」
「……そうだな」
「私達はこれからも長い道のりを歩んでいく事になるんですから」
「わかってるさ」
61: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:39:23.68 ID:axl5mVCd0
それから、時間はあっという間に過ぎて行き
大規模ライブイベント当日、舞台袖。
千早の出番直前、俺達は二人である意味最後の会話を交わしていた。
62: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:40:11.93 ID:axl5mVCd0
湧き上がる歓声。
それに対して千早は笑顔を見せている。
……以前はここまで観客に笑みを見せると言う事は無かった。
63: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:40:50.72 ID:axl5mVCd0
「……静かにただ 見つめてた」
千早が歌い出す。
舞台袖から見える千早の姿は、いつになく輝いていた。
64: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:41:40.77 ID:axl5mVCd0
「――声が聞こえる」
「行くべき道 指さしている」
入院していた時、俺は千早を導く事ができるように手紙を残したんだろうな。
65: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:42:26.62 ID:axl5mVCd0
「ありがとうございました。 この歌はわざわざ本イベントの為に1から作られたと言うお話でしたが、そこには
何かドラマが?」
「はい。 私が一番大切な人物と歩んできた軌跡がこの歌には込められています」
66: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:43:04.75 ID:axl5mVCd0
千早が早く出てこいと言わんばかりにこちらに視線を向ける。
そして、それに引っ張られるように俺は舞台へ上った。
「では、プロデューサーさん。 如月さんとのドラマは一体どのような物でしたか?」
「え? いや、えっと……」
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