過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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11: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/14(金) 23:19:28.28 ID:JGBQ+Wk30

―――なんだ…?


いや、これは耳鳴りか?

 ジジッと、天井の電燈が妙な音を立てた。

 次の瞬間。バツン!と言う音とともに、あたりが真っ暗になった。

次いで、ズン!と言う重低音とともに建物全体が軋む。

今のは――!?

「て、停電だ!」

「ば、爆発!?弾薬庫が誘爆する!消火班!」

表で誰かの叫ぶ声が聞こえる。

「侵入者だ!」

別の誰かが叫んだ。

―――侵入者だと?こんな小さな基地へ?エウーゴか?カラバか?もっと他の組織か?

「逃げたぞ!南側!追え!」

「生け捕りにしろ!殺すなよ!」

銃声と叫び声が聞こえる。

 俺は、手元の暗がりを探って、机の上に置いておいた拳銃を手にしてスライドを引いた。

携帯ライトを灯して部屋から飛び出そうとして、はたと思った。

―――目的は、なんだ?

こんな基地へわざわざ侵入してくる目的は…?重要な兵器も、情報があるわけでもない。

いったい、何のために?

 答えは、自然と導かれた。

―――子ども達が狙いか!

 兵士たちがバタバタと表へ駆け出していく足音が聞こえる。

だが、俺は行かなかった。廊下を走り、拘留室へ走った。

 拘留室へ続く廊下には鉄格子がある。俺は、ベルトにかけてあった鍵でそいつを開けようとするが…施錠が、されていない?!

俺は鉄格子を蹴り開けてさらに廊下を進む。

しかし、突き当たりにある拘留室のドアをライトで照らして、気が付いた。

 ドアが半分ほど開いている。

―――やられた!

念のために部屋の中に駆け込むが、人っ子一人、見当たらない。

 部屋からでて、無線で連絡しようとしたとき、何かが聞こえた。

物音だ…ガタガタと言う、かすかな…これは、金属音?

 それは、拘留室のすぐ脇。移送の際に使う裏口へと続く倉庫、またの名を「死体安置所」から聞こえてくる。

俺は無線をしまって、拳銃を握りなおすと、息を殺して扉の前に近づき、思い切りその扉を蹴り飛ばした。

 「動くな!」

ライトで中を照らしながらそう叫ぶ。暗がりの中、ライトの小さな光の円が照らしだしたのは…


ハンナだった。

傍らにはあの子ども達と女性もいる。




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