過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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◆EhtsT9zeko
[saga]
2013/06/22(土) 23:25:44.22 ID:Iu+skykt0
「マーク。聞いてくれ。俺たちニュータイプは、戦争の道具なんかじゃない。
俺たちは戦争に利用され、捨てられていくような存在にはなりたくない。
だが、残念ながら、俺もジークも、レイラも、アジッサも、どいつもこいつも、戦うことしかできなくなった、
道具になったニュータイプに成り下がっちまった。でも、そいつらは違う。まだ、戦いを知らない。
敵を憎む気持ちも、向けられた敵意を暴力で退ける方法も知らない。そいつらは、希望なんだ。
俺たち道具は、こいつらに先の時代を生きていくニュータイプやスペースノイドが、
戦い以外のために生きられるんだという証になってほしい。そういう未来を切り開いてほしい。
だから、お前にも頼む。
どうか、こいつらを守ってやってくれ。どうか、こいつらを、好きでいてやってくれ。
俺たちが、憎まれるだけの存在だなんて、そう感じさせないでやってくれ…」
「ジョニー…」
何も言うことなんてできなかった。
だが、ジョニーの言葉の意味は、
いや、これまで、サビーノやレオナや、ジョニー達の言っていたことが、すべて理解できたような気がした。
彼らは、ニュータイプや強化人間だと言われたその瞬間から、人としてではなく、道具として扱われてきたんだ。
それぞれが心のうちに苦しみを抱えながら、それでもなんとか身を寄せ合おうとした。
そして、身を寄せ合えば、“俺たち”地球の人間に迫害され、攻撃され、命を散らし、実験台にされてきたんだ。
その苦しみこそが、ジョニー達の、ニュータイプや強化人間の、気持ちなんだ…。
「ジョニー…それから、サビーノ、ニケ、サラ、エヴァ…レオナ…」
俺は後ろを振り返った。
レオナ達は、うっすらと目に涙を浮かべていた。ハンナでさえも…。
「ハンナも…」
ハンナの名も付け加えてから俺は彼らに謝った。
「今まで、すまなかった…。今、ようやく、俺のやらなきゃいけないことが、分かった…」
「マークさん!」
ニケが俺にしがみついてくる。
「そんなことない!マークさんは、ずっとやさしかった!
ずっと、私たちのことを分かってくれようとして、苦しんでいた!マークさんは、悪くない!悪くないよ!」
ニケは、いつか船の上で見せたような、半分錯乱したみたいになって、そう言ってくれた。
嬉しかったが、それでも、俺は、今まで…。いったい、何をしてたんだ…
「くそ!」
ジョニーがそう叫んで、車が急停車した。
何事かと思って、前を向くと、そこには、ティターンズの軍服に身を包んだ一団が、バリケードを挟んで、こっちをにらんでいた。
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